以前、
「自分は相対音感だから調につられてしまう、
あるいは調に引っ張られてしまう」
そんな内容のツイートを見掛けたことがあるのですが、
この調につられる、引っ張られると言う感覚は前回の
「縦軸(基本周期)の変化」
によって生じると考えられます。
ここで重要なのは基本周期を調に合わせると言う操作、
つまりこの縦軸の変化が自分の意思ではなく、
「無意識」
に行われていると言うこと、そして意識的にこの
「調(調性上の主音)が持つ引力」
に抗うのは非常に困難だと言うことです。
(結果的に聴音は音名ではなく、階名になる)
だから、
「1音ずつ提示されるタイプの絶対音感テスト」
では満点が取れる、つまり音名での聴音ができても、
「音を和声的、あるいは旋律的に提示」
された瞬間に音名での聴音ができなくなってしまう
(調につられるため階名での聴音になってしまう)
と言う人もいるのではないでしょうか?
仮性絶対音感についてこの辺りを言及している文献は
見たことがありませんが、
「記憶された1音と対象の音を相対音感を使って比較」
そんな風に何気にさらっと簡単に説明している人は、
「音をまとまり(ゲシュタルト)として捉えた場合も
調につられることなく音名での聴音が可能なのか?」
その辺りは少し気になるところです。
ところで、ここで素朴な疑問。
もし基本周期が特定の周波数に固定していてくれれば、
音名の特定も容易だったと思うのですが、そもそも
「どうして基本周期は変化してしまうのでしょうか?」
関連記事