弦楽器をチューニングで分類すると、
多くは次のどちらかに該当するのではないでしょうか?
完全4度系
ギター、ベース、ウクレレ、(三味線)
完全5度系
バイオリン、ビオラ、チェロ、マンドリン、(三味線)
その他にもハープのように1音ずつ弦が用意された
楽器もありますが、ここでは完全4度系と完全5度系、
この2種類に着目したいと思います。
完全4度系と完全5度系にかかわらず、
絶対的な共通点が1つあります。
それは、当然のことですが、
「弦1本だけに着目すれば、音の配列(規則性)は全く同じ」
と言うことです。
ところが1本の弦の上で「ドレミファソラシド」を弾くと、
当然、
「横(フレット)の移動」
が発生します。
※物理的なフレットが存在しない楽器の場合は、
論理的なフレットをイメージしてみてください。
しかし、「ドレミファソラシド」を例えば上図のように
2本の弦の上で弾くと、横の移動が少なくて済むことは
直感的にも分かると思います。
弦楽器では、
「横(フレット移動)よりも縦(弦移動)の方が
少ない移動で済む」
これが1つのポイントになります。
では、
「複数の弦にまたがった場合、
どのようにスケールを取り出したらよいでしょうか?」
それが次回のテーマです。
本書では指板図に
「縦の補助線」
を弾くことで、指板図からスケールを取り出す方法が
書かれています。
また、一般的には3種類のスケールポジションが有名ですが、
(通称スリーノートパーストリング、固定式、5ポジション)
その3種類全部を同時に取り上げている教本はほとんどありません。
2種類のスケールポジションを取り上げている教本はありますが、
それぞれが別々に提示され、別々に覚えることになります。
本書では1つのスケールポジションを変形させることで、
残り2種類のスケールポジションを派生させています。
そして、
「3つのスケールポジションの共通部分、および相違部分」
を指板図上で明確にすることで3つのスケールポジションを
別々に捉えるのではなく、関連付けて捉えることができます。
興味のある方は是非読んでみてください。
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