2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧
もし、 「音(周波数)自体に『ド』と言う性質(クロマ)がある」 と考えるのであれば、絶対音感訓練は 「その音自体にある『ド』と言う性質(クロマ)を 聴き分けられるようにする訓練」 そんなイメージになるのではないでしょうか? しかし、実際には音自…
絶対音感保持者には、 「絶対音感のない世界」 と言うものが想像できないかも知れませんが、実は 「ド」は「ド」 と言う感覚は絶対音感のない世界にも存在します。 「『ド』と言う感覚はどこから生まれるのか?」 ここでようやく「其の一」で取り上げた質問…
おそらく多くの人は、 「音自体に『ド』と言う性質(クロマ)があって、 訓練することでそれを聴き分けられるようになる」 と考えているのではないでしょうか? しかし、今までの例からも分かる通り、基準ピッチの異なる2人の絶対音感保持者Aさん、Bさん…
では、 「絶対音感は音名のクロマを聴き分ける」 と主張している人に質問です。 もし仮に音名にクロマと言う性質があるとして、 「どうして音名のクロマは絶対音感保持者でないと 聴き分けることができないのでしょうか?」 もし、音自体にそうした性質があ…
おそらく多くの人は 「ド」は「ド」 の「ド」と言う感覚は、 「音自体に『ド』と言う性質(クロマ)がある」 と言う先入観にとらわれているのではないでしょうか? 特に絶対音感保持者の場合は実際、あたかも音自体に『ド』と言う性質があるかのような、そん…
音楽は人間に認知される直前までは 「単なる音の集まり」 に過ぎず、人間に認知されることで 「初めて音楽になる」 つまり、 「音楽は人間の脳で作られるもの」 だと私は考えています。 これは音が人間に知覚される直前までは(物理現象として見れば) 「単…
全く同じ演奏を聴いているにもかかわらず、 Bさんはハ長調の調性格、Aさんはロ長調の調性格 と2人が異なる調性格を感じ取ると言う前回のケース、一見矛盾しているように感じる人も多いかも知れませんが、実は何の矛盾もありません。 おそらく、これを矛盾…
前回とはまた違うケースをもう1つ取り上げましょう。 「原曲Keyには意味がある」 と主張する人がいますが、いわゆる 「調性格」 の話になります。 なお、調性格については音律の違いや楽器の特性等、 「それが何に起因するか?」 と言う議論もありますが、…
では、ここで絶対音感保持者Aさんがいると仮定します。 Aさんは幼児期に 「基準ピッチA=440Hzのピアノ」 を使って絶対音感訓練を受けていたとすると、Aさんは周波数440Hzの音を聴けば 「ラ」のクロマ を認知します。 このとき、おそらく多くの人は 「Aさ…
では、次に 「絶対音感は音名のクロマを聴き分ける」 と言う説について検証したいと思います。 みなさんは 「クロマとは何か?」「クロマが音名のどういった物理的性質によって生じるのか?」 これを合理的に説明できますか? 残念ながら、ただ漠然と 「クロ…
前回の 「絶対音感は1つ1つの音高を記憶している」 と言う説では実はもう1つ、絶対音感保持者が音高を特定する際に音名は正しいがオクターブを間違える、いわゆる 「オクターブエラー」 と呼ばれる現象の説明がつきません。 もし絶対音感が1つ1つの音高…
絶対音感を実現する仕組みとしては、 「絶対音感は1つ1つの音高を記憶している」 具体的には、 「耳の蝸牛内の基底膜の振動位置を記憶している」 つまり、 「絶対音感は記憶の音感」 と言う説がありますが、 「絶対音感は感覚の音感」 だと私は考えていま…
最相葉月さんの『絶対音感』の中でも、 「ド」は「ド」 と言う言葉を何度聞いたことかと言う話が出てきますが、私の推測ではおそらく絶対音感保持者からすれば、 理屈抜きに(音名の)「ド」は「ド」、「レ」は「レ」 であって、絶対音感非保持者に対しては …
「自分には音感がない」 と思っている人も、実は無意識下では音に対してかなり高度で複雑な認知処理が行われていると考えられます。 移調した曲を同じ曲と認識できるのも、移調した伴奏に合わせて歌うことができるのもその証拠と言えるでしょう。 ただ、ここ…
「人間の感覚が周波数比に対応」 していることは疑いのない事実だと思います。 ただ、 「音を周波数比で認知している」 とこれまで簡単に言ってきましたが、実は 「大きな謎」 が1つ残ります。 当然のことですが、 基準がなければ比をとることはできません…
「自分には音感がない」 と思っている人も、おそらくほとんどの人は「ドレミ」を意識することなく、感覚的に、移調した曲を聴けばそれが同じ曲であることが分かります。 これは正しく音を周波数比で認知している証拠です。 また、移調した伴奏に合わせて歌う…
音は空気の振動によって伝わります。 このとき、1秒間の振動数(これを 「周波数」 と言います)が大きいほど音が高く、小さいほど低く人間には感じられます。 つまり、音の高さはこの周波数で決まります。 もし、人間がこの周波数で曲を記憶しているのであ…
「自分には音感がない」 そんな風に思っている人も多いのではないでしょうか? おそらくそう思っている人が思い浮かべる音感、そして手に入れたいと思っている音感のイメージは これは「ド」、これは「レ」 のように音高を言い当てる能力ではないでしょうか…
本ブログでも度々登場していますが、『歌うネアンデルタール』の中で 「(言語学習に問題のある)自閉症や音楽サヴァンには 絶対音感が多い」 と言う研究結果が取り上げられています。 歌うネアンデルタール―音楽と言語から見るヒトの進化 作者: スティーヴ…
さて、10の 「絶対音感、相対音感にまつわるウソ、ホント」 を取り上げてきましたが、いかがでしたか? ①絶対音感を身に付けると左脳が2倍に発達する? ②絶対音感は一度身に付けると失われることはない? ③絶対音感は音名のクロマを聴き分ける? ④絶対音…
「絶対音感は大人になってからでは身に付かないが、 相対音感は大人になってからでも身に付く」 これも「半ば定説」のように言われていますが、やはりこの説に対しても私は疑いを持っています。 と言っても、残念ながら 「絶対音感は大人になってからでも身…
「絶対音感と相対音感は共存できる」 と主張する人がいる一方、 「絶対音感と相対音感は排他的な能力で共存できない」 と主張する人もいます。 この辺りは 絶対音感と相対音感の定義について(其の一) でも書きましたが、結局のところ 「絶対音感と相対音感…
「絶対音感は音を1つ1つ個別に捉えるために 音楽的な連なりとして捉えることができない」 これは絶対音感に対して懐疑的な人達の主張のようですが、どうやらこの主張の根拠の1つとなっているのは、絶対音感は移調した曲を同じ曲として認識できない、つま…
「絶対音感は音を比較しない、 相対音感は音を比較する」 と言うイメージを持っている人も多いのではないでしょうか? しかし、実際には絶対音感も相対音感も観測点が違うだけでどちらも音を周波数比で捉えていると考えられます。 つまり、 「(周波数)比」…