「絶対音感の終焉」

のんびり気ままにゴーイングマイウェイ ~Blog by 川本零~

絶対音感と相対音感の定義について(其の四)

 

「クロマは音名が持つ性質」だと仮定します。

前回のブログにも書きましたが、
基準ピッチは人間が便宜的に定めたもので、
そこに科学的、音楽的な根拠はありません。

 

周波数440Hzの音が元々音名「A」の音だった訳ではなく、
人間が基準ピッチをA=440Hzと定めることで初めて
周波数440Hzの音が音名「A」の音になります。

基準ピッチをA=415Hzと定めれば、
周波数415Hzの音が音名「A」の音になります。

 

当然のことですが、基準ピッチが何であろうと
周波数440Hzの音は周波数440Hzの音、
周波数415Hzの音は周波数415Hzの音で
その音の「物理的な性質」自体が変わることはありません。

 

しかし、「音名のクロマ」と言うことは、
基準ピッチをA=440Hzと定めれば周波数440Hzの音が、
基準ピッチをA=415Hzと定めれば周波数415Hzの音が
音名「A」のクロマを持つようになると、

つまり、

「人間が論理的に基準ピッチを定めるだけで、
 音の物理的な性質まで変わる」

ことになってしまいます。

 

話は少し変わりますが、基準ピッチがA=415Hzだった時代に
例えばハ長調(C Major)で作曲された曲があったとします。

「Keyにはちゃんと意味があり、原曲Keyで再現すべきだ」

と言った発言を耳にすることがありますが、
基準ピッチA=440Hzの時代の今、
この曲をハ長調で再現してしまうと、
当時よりも物理的には半音高くなってしまいます。

 

と言って、物理的に同じ高さで再現しようとすると、
ロ長調(B Major)になってしまいます。

こうした矛盾も突き詰めれば同じ問題にたどり着きます。

 

クロマで迫る音感の正体 ~絶対音感の終焉~

クロマで迫る音感の正体 ~絶対音感の終焉~

 


トーン・クロマは「周波数から生じます(「クロマとは?」参照)。
(「ドレミファソラシド」は
 「音律」と呼ばれる「周波数が基盤になっています)

 

「(周波数)」と言うことは、
「(音を)比較する」ことで初めて生じる性質だと言うことです。

 

「音を比較する」と言うことは、比較の「基準」となる概念が必要になります。
そこで、本書ではまずこの基準となる概念、

「クロマ基準音」

を新たに定義し、そしてこの「クロマ基準音」を軸に話を展開していきます。

 興味のある方は是非読んでみてください。

(次回に続く・・・)

 

絶対音感と相対音感の定義について

(其の一) (其の二) (其の三) (其の四) (其の五)

(其の六) (其の七) (まとめ)