「絶対音感の終焉」

のんびり気ままにゴーイングマイウェイ ~Blog by 川本零~

絶対音感と相対音感の定義について(其の三)

 

絶対音感は音名のクロマを聴き分ける」

と言われていますが、

「音名にクロマは存在しない」

と私は考えています。

 

もし、

「クロマは音名が持つ性質」

と考えている人がいたら、
1度聞いてみたいと思っていたことがあります。

①「音名『A』(基準ピッチA=440Hz)のクロマ」と
 「音名『A』(基準ピッチA=415Hz)のクロマ」は同じクロマですか?
 (440Hzと415Hzでは半音差だと考えてください。)

 

私の予想では、同じ音名でも基準ピッチが違えばクロマも違うと、
つまり①の質問は「違う」と答える人が多いような気がしますが、
どうでしょうか?

基準ピッチが違っても、音名さえ同じであればクロマは同じだと
考えている人はいますか?

 

実は①の質問はあくまでも前振りで、
私が本当に知りたいのは次の2つの質問です。

基準ピッチA=440Hzの絶対音感保持者Aさんと
基準ピッチA=415Hzの絶対音感保持者Bさんがいたとして、

②「Aさんが認知する音名『A』(A=440Hz)のクロマ」と
 「Bさんが認知する音名『A』(A=440Hz)のクロマ」は
  同じクロマですか?

③「Aさんが認知する音名『A』(A=440Hz)のクロマ」と
 「Bさんが認知する音名『A』(A=415Hz)のクロマ」は
  同じクロマですか?

①を「違う」と答えた人は③も「違う」と言うことになりますが、
どうでしょうか?

 

この2つの質問に関しては、
どのような答えが返ってくるか私には予想がつきませんが、
おそらく②「同じ」③「違う」か②「違う」③「同じ」の
どちらかではないでしょうか?
(中には②も③も「違う」と答える人もいるのでしょうか?)

 

②が「同じ」だと仮定すると、
クロマは聴き手の影響を受けることなく、
同じ高さ(周波数)の音は誰が聴いても同じクロマに、
そしてクロマは音と言う物理現象自体が持つ、
音名と言うよりは

「周波数に対応した性質」

だと考えることができます。

 

一方、③が「同じ」だと仮定すると、
違う高さ(周波数)の音でも聴き手によって同じクロマになる、
(逆に同じ高さの音でも聴き手によってクロマは変わる)
つまり、

「クロマは聴き手の影響を受ける」

と言うことになります。

 

これはクロマが決して「音と言う物理現象自体が持つ性質」ではなく、 

「音」と「聴き手(の持つ基準)」との関係性

によって初めて生じる性質だと考えることができます。

 

そもそも基準ピッチは人間が便宜的に定めたもので、
そこに科学的、音楽的な必然性がある訳ではなく、
また時代と共に変遷しています。

よって、(音名同士の関係性には意味がありますが)
基準ピッチに基づいた音名そのものに
決して科学的、音楽的な意味がある訳ではありません。

 

「クロマは音名が持つ性質」と考えている人は

「クロマが音名の何から生じるのか?」

具体的に説明できますか?

 

クロマで迫る音感の正体 ~絶対音感の終焉~

クロマで迫る音感の正体 ~絶対音感の終焉~

 

 

では、音名が持つ性質ではないとしたら、
一体何が持つ性質なのでしょうか?

本書ではその辺りについて、
また絶対音感者が「クロマは音名が持つ性質」と
感じる理由について言及しています。

興味のある方は是非読んでみてください。

(次回に続く・・・)

 

絶対音感と相対音感の定義について

(其の一) (其の二) (其の三) (其の四) (其の五)

(其の六) (其の七) (まとめ)

絶対音感と相対音感の定義について(其の七)

絶対音感と相対音感の定義について(まとめ)