「ドレミファソラシド」÷「ド」の周波数 =「音律」
が成り立つことから、
「聴音の原理は単純な割り算では?」
と言う話をしてきましたが、そう言えば以前、
で取り上げたフーリエ変換の原理もやはり割り算です。
音を伝える空気の振動は正弦波で表されますが、
このとき基本周波数を
「y = sin t」
とすると、基本周波数の2倍の周波数は、
「y = sin 2t」
つまり、
「sin ntのnは基本周波数で割り算した商(音律)」
と一致します。
ちなみに変数tは時間で、tが2倍されると言うことは、
「2倍の速さで時間が進む」
つまり、
「sin tが1回振動する間にsin 2tは2回振動する」
結果的に、
「振動数(周波数)が2倍になる」
そんな風に私はイメージしています。
また、2がtではなく、
「y = 2sin t」
のようにsinに掛かると振動数ではなく振幅、
つまり、
「音の高さではなく、音の大きさ」
が変化します。
今回は、
の補足説明的なブログ記事になりましたが、
音を音楽的に捉えるにはフーリエ変換同様、
「基本周波数に相当する基準となる概念」
がどうしても必要になります。
なぜなら基準となる概念なしにただ漠然と、
「個々の音高、あるいは個々の音程」
で音を捉えても、
「曲に調性が生じることもなければ、
純正律で音を取ることもできない」
からです。
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