では、まずギターの弦(ここでは1本だけ)に着目し、
「ドレミファソラシド」の並びを確認してみましょう。
五線譜や鍵盤楽器の上では「ドレミファソラシド」が
視覚的(距離的)に等間隔に見えますが、実際には、
「『ドレミファソラシド』は等間隔に並んでいない」
具体的には、
「『ドレ』のように2フレット差の『全音』と
『シド』のように1フレット差の『半音』がある」
ことが分かります。
ちなみにギターのような弦楽器は、
「全音と半音の(距離的な)違い」
を視覚的に捉えやすいため、音程をイメージしやすく、
逆に言えば、演奏時には全音と半音の距離的な違いを
自分で作り出す必要があります。
ピアノなら(ハ長調の場合)全音も半音も隣り合った
白鍵になり、(距離的な)違いがありません。
「ドレ」のように隣合った音程は、
「ド(1)、レ(2)」
つまり2度になりますが、2度は
「全音が1つ→長2度、半音が1つ→短2度」
と「全音か半音か?」によって長短の判別ができます。
同様に2度以外の音程も、
「全音と半音がいくつ含まれているか?」
によって以下のように長短の判別ができます。
音程 | 全音の数 | 半音の数 | フレット差 | 例 |
---|---|---|---|---|
完全1度 | 0 | 0 | 0 | ドド |
短2度 | 0 | 1 | 1 | シド |
長2度 | 1 | 0 | 2 | ドレ |
短3度 | 1 | 1 | 3 | ラド |
長3度 | 2 | 0 | 4 | ドミ |
完全4度 | 2 | 1 | 5 | ドファ |
増4度 | 3 | 0 | 6 | ファシ |
減5度 | 2 | 2 | 6 | シファ |
完全5度 | 3 | 1 | 7 | ドソ |
短6度 | 3 | 2 | 8 | ミド |
長6度 | 4 | 1 | 9 | ドラ |
短7度 | 4 | 2 | 10 | レド |
長7度 | 5 | 1 | 11 | ドシ |
完全8度 | 5 | 2 | 12 | ドド |
ちなみにフレット差を見ると、完全1度から順に
1フレットずつ広がっていくのが分かりますが、
増4度と減5度だけは同じ6フレット差になります。
(このような音程を「異名同音程」と言います)
しかし、全音と半音の数をその都度数えるのは
面倒な作業だと思いませんか?
そこで、
「全音と半音の数を数えずに長短を見分ける」
そんな都合のいい方法はないものでしょうか?
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