長三和音も短三和音も順番の違いこそあれ、
「長3度」、「短3度」、「完全5度」
と全く同じ3つの音程で構成されていますが、
「長3度と短3度の順番を入れ換えるだけ」
でどうして和音の雰囲気が変わってしまうのでしょうか?
まず1つ考えられるのは、
「音程の順番」
です。
では、試しに和音を第1転回形にしてみましょう。
「C」の第1転回形
「e」と「g」・・・短3度
「g」と「c」・・・完全4度
「e」と「c」・・・短6度
長3和音の第1転回形は短3度の音程から始まりますが、
相変わらず短3度の暗さは影を潜めたままです。
しかも、よく見てみると第1転回形では
長3度が転回音程の短6度に変化するため、
「長3度と言う音程自体が存在しません。」
にもかかわらず転回前と変わらず明るい雰囲気を
保っているのはこれもまた不思議な現象です。
「Cm」の第1転回形
「e♭」と「g」・・・長3度
「g 」と「c」・・・完全4度
「e♭」と「c」・・・長6度
短3和音の第1転回形は長3度の音程から始まりますが、
相変わらず長3度の明るさは影を潜めたままです。
また、短三和音の第1転回形でもやはり
短3度が転回音程の長6度に変化するため、
「短3度と言う音程自体が存在しません」
が、転回前と変わらず暗い雰囲気を保っています。
こうして考えると、
「音程の順番」
が原因と言う訳ではなさそうです。
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