相対音感は「調のピント自動調節機能」によって、
「どの音が調(調性上の主音)か?」
を判別することはできますが、
「その調が何の音か?」
つまり、
「何調か?」
は残念ながら分かりません。
しかし、音楽を聴く上でその曲が何調であるかは、
「実は大して重要な情報ではない」
と私は考えています。
例えば「月の公転」と言う現象に着目したとき、
(公転の中心である)地球から月を観測すれば、
「月が自分(地球)の周りを回っている」※
ように見えます。
※地球の大きさや地球の自転を考慮しないものとします。
このとき、
「地球から観測された実際の風景」
にこそ意味があるのであって、
「地球が今、太陽系(銀河系)のどこに位置しているか?」
なんてことは分からなくても、月を観測することはできます。
実は全く同じことで、「何調か?」は分からなくても、
「どの音が調(曲の中心)か?」
さえ分かれば(周波数)比を取ることができます。
そして、調を基準とした周波数比(クロマ)、
言い換えれば、
「調(調性上の主音)から観測された風景」
こそが正に、
「移動ドの世界」
と言えるでしょう。
なお、「観測点」と言う視点ではコチラの
「絶対音感と相対音感の違いをボールでわかりやすく例えてみた」
の記事も参考にしてみてください。
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