「絶対音感の終焉」

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移動ド超入門~絶対音感と相対音感の違い(其の十一)

 

「風邪薬のフラベリック錠の副作用で
 音が半音低く聴こえるようになった」

絶対音感関連の話題としてはおなじみなので
ご存知のみなさんも多いかと思いますが、
今回はこの現象を例によって、

「1次元の絶対音感」と「2次元の相対音感

に当てはめて考えてみたいと思います。

 

では、絶対音感保持者Aさんがある風邪薬を服用し、
音が1/3音低く聴こえるようになったと想定します。

このとき1次元の絶対音感では

「横軸(固定ド次元)が1/3音左にシフト」

すると考えられます。

 

f:id:raykawamoto:20150307195342g:plain

 

同じ音を聴いているにもかかわらず
横軸がシフトしてしまうのは、
副作用の影響で周波数比を捉える基準が、
言い換えれば音律上「ド」の周波数比1:1の
「1」の中身が

「1/3音高くなった」

可能性が考えられます。

 

この現象を2次元(相対音感)の世界から眺めると、

「縦軸が1/3音上にシフト」

することになりますが、
1次元(絶対音感)の世界から見れば別の1次元、
つまり、

「異次元空間に飛ばされた」

そんな状態に例えられるのではないでしょうか?

 

f:id:raykawamoto:20150307195434g:plain

 

一方、2次元の相対音感では

「2次元座標自体が上に1/3音シフト」

すると考えられます。

 

f:id:raykawamoto:20150308084101g:plain

 

結果的に相対音感では同じ音を聴くと

「体感上、音が低く聴こえる」

ことになりますが、移調と同様、

「横軸は一切変化しない」

つまり、

「ハイト感覚のみ変わり、クロマ感覚(横軸)は変わらない」

と考えられます。

しかし、絶対音感では移調と同様、

「クロマ感覚(横軸)が変わってしまいます。」

この問題の本質はここにあると私は考えています。

 

ただし、絶対音感保持者がフラベリック錠の副作用を
経験することで、

「決して特定の周波数の音に
 『ド』と言う性質(クロマ)があるのではなく、
 自分が持つ基準によって
 『ド』と言う感覚(クロマ)が作られていること」

そして、

絶対音感は音名のクロマを聴き分ける」

と言われていますが、

「決して音名自体にクロマが存在しないこと」

また、「調性格」は曲自体が持つものではなく、

「聴き手自身が持つ基準によって作られていること」

を実感/体感できるのではないでしょうか?

(次回に続く・・・)

 

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