「絶対音感の終焉」

のんびり気ままにゴーイングマイウェイ ~Blog by 川本零~

たとえばこんな相対音感テスト~転回和音当て(解説編)

 

「たとえばこんな相対音感テスト~転回和音当て」

の解説編です。

「たとえばこんな相対音感テスト~音律当て」

が音律による周波数の微妙な違いを聴き分ける、

「精度のテスト」

なら本テストは同時に鳴った音を聴き分ける、

「分離能力のテスト」

と言ったところでしょうか?

 

まずは長三和音の転回形を聴き比べてみましょう。

・基本形は根音を最低音とした「ドミソ」
・第1転回形は基本形の「ド」を1オクターブ上げて
 第3音を最低音とした「ミソド」
・第2転回形は第1の「ミ」を1オクターブ上げて
 第5音を最低音とした「ソドミ」

 

次に短三和音の転回形を聴き比べてみましょう。

・基本形は根音を最低音とした「ドミ♭ソ」
・第1転回形は基本形の「ド」を1オクターブ上げて
 第3音を最低音とした「ミ♭ソド」
・第2転回形は第1の「ミ♭」を1オクターブ上げて
 第5音を最低音とした「ソドミ♭」

 

上記は純正律の和音でしたが、
試しに平均律バージョンも作ってみました。

長三和音(平均律

短三和音(平均律

 もしかしたら、

平均律のほうが耳に慣れている」

あるいは、

「協和していないために音が分離して聴こえる」

と言った理由で平均律のほうが転回和音を
聴き分けやすい人もいるかも知れません。

 

ちなみに以前、

「長三和音と短三和音の不思議~音程の観測点」

でも取り上げましたが、長三和音の第1転回形は
最低音との音程が「短3度+短6度」になるのに
決して暗い響きには聴こえません。

また、短三和音の第1転回形も同様に
最低音との音程が「長3度+長6度」になるのに
決して明るい響きには聴こえません。

このことからも、

「相対音感はただ漠然と音程と言う概念で
 音を捉えている訳ではない」

ことが窺えます。(了)