例えば算数の問題で、
「3×6=18」と求めるべきところを、
「2×9=18」のように、
「間違ったプロセス」
で答えにたどり着いたり、あるいはそうした
「プロセスを経ず」
に解答欄にただ「18」とだけ書かれていたら、
それは正解ですか?
相対音感は、
周波数[i] = 調 * 移動ド[i]; //処理2
のような「掛け算」で音高計算しているのでは?
と言う話をしてきましたが、これも同じことで、
「周波数[i]と言う表面的な結果」
がいきなりポンと得られるのではなく、
「調 * 移動ド[i]と言うプロセス」
を経ることに意味があるのではないでしょうか?
ここでみなさんに2つの質問です。
①周波数[i]から調性を読み取れますか?
②調 * 移動ド[i]から調性を読み取れますか?
おそらく①は「No」、②は「Yes」だと思いますが、
と言うことは調性は、
「周波数[i]と言う表面的な結果」
から生じるのではなく、調 * 移動ド[i]と言う、
「人間が音を処理するプロセスの中で生じる」
と考えられます。
実際、音楽を構成する音の1つ1つには、
「移動ドや調性に対応するような物理的性質」
は存在しません(例えば主音は何Hzとか)。
だから、
「正しい結果が得られれば必然的に正しい調性」
が生じるのではなく、
「正しいプロセスを経て初めて正しい調性」
が生じることになります。もちろん、
「正しいプロセスを経れば自ずと正しい結果」
も得られます。逆に言えば、
「正しい結果が得られても間違ったプロセス」
では意味がないと言うことです。
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