「絶対音感の終焉」

のんびり気ままにゴーイングマイウェイ ~Blog by 川本零~

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絶対音感と相対音感のアルゴリズムを考える(其の三)

 

例えばギターで半音上の音を出すには
「1フレット上」を押さえますが、
「1フレット上」を押さえると言うことは
「弦 長を約0.94倍」にすると言うこと、
「弦 長を約0.94倍」にすると言うことは
「周波数を約1.06倍」にすると言うことです。

ちなみに0.94≒1/1.06(1.06≒2の12乗根)、
つまり、弦長と周波数は「反比例の関係」になります。

また、ピアノなら半音上の音は右隣の鍵にありますが、
右隣の鍵には約0.94倍の長さの弦が張られているので、
やはり結果的にギターで1フレット上を押さえるのと
同じ効果が得られます。

では、音感の原理について考えるとき、
「楽器のどこを押さえたか?」と言う

「視覚上の位置的な変化(見掛け上の表面的な変化)」

その結果「周波数が何倍されたか?」と言う

「聴覚上の量的な変化(物理的な変化)」

果たしてどちらの変化に着目すべきでしょうか?

 

移調の説明において、

「音の間隔をそのままに…」

と言った表現を見掛けたことがありませんか?

確かに楽器上、あるいは楽譜上で移調した場合、
表面的には音の間隔は「そのまま」に見えますが、
量的な変化に着目してみると、

「量的な(周波数の)間隔はそのままではない」

ことが分かります。

一口に「10Hzの違い」と言っても、

  10Hzと  20Hzは完全8度(1オクターブ)
  20Hzと  30Hzは完全5度
  30Hzと  40Hzは完全4度
  40Hzと  50Hzは長3度
  50Hzと  60Hzは短3度
  80Hzと  90Hzは長2度(大全音
  90Hzと100Hzは長2度(小全音
150Hzと160Hzは短2度(半音)

と同じ周波数差でも音程が変わることからも、

「量的な間隔をそのままにしても移調できない」

こうして考えてみると、「音程」と言う概念もまた、

「一定量を指し示していない抽象的な概念」

であることが分かります。

 

「ド」が移動する、いわゆる移動ドと言う考え方は、

「単なる見掛け上の表面的な現象」

に過ぎません。

音感の原理について考える上では楽器上(楽譜上)、

「いくつ『ド』の位置が移動したか?」

と言う位置的な変化ではなく、その結果、

「どれだけ音の高さ(周波数)が変化したか?」

と言う量的な変化に着目すべきだと思いませんか?

(次回に続く・・・)

 

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