「絶対音感の終焉」

のんびり気ままにゴーイングマイウェイ ~Blog by 川本零~

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絶対音感と相対音感とフーリエ変換(其の二十)

 

もし絶対音感保持者の中に、

「ものさしが伸縮する感覚が分からない」

と言う人がいてもそれは何ら不思議なことではなく、
なぜなら絶対音感の習得には相対音感が発現していない、
言ってみれば、

「ものさし(≒基本周期)が伸縮しないこと」

が前提条件とされているからです。

相対音感のようにものさしが伸縮してしまったら、
音名の判別ができなくなってしまうであろうことは
誰にでも分かる簡単な理屈です。

逆に相対音感のようにものさしが伸縮しなければ、
つまり固定されたものさしにラベリングできれば、
それは絶対音感になり得るのではないでしょうか?

 

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絶対音感訓練の中では相対音感の発現

「移調のミス」

と称し、この移調のミスを起こすようになると
絶対音感を習得するのは難しいと言われていて、
このミスが起きないように訓練が行われるそうです。

では、

「どうすれば移調のミスが起きないか?」

答えは簡単です。それは、

「移調しないこと」

です。

移調することなく、特定の調だけで訓練を行った場合、

「基本周期が伸縮せず、常に一定の基本周期」

で周波数成分の分析が行われることになりますが、
この訓練を続けることで基本周期の伸縮が抑制され、

「基本周期が固定されたまま周波数成分の分析を行う
 回路が定着してしまうのでは?」

と私は大胆に予想しています(つまり、仮説③)。

この考え方は、どうして絶対音感が単音ではなく、

「和音の聴音から始めることで身に付くのか?」

と言う疑問にも説明が付きます。

 

ちなみにピアノには1曲を全ての調に移調して練習する

「全調メソード」

と呼ばれる素晴らしいメソードがあるそうですが、
絶対音感の習得には不向きと言う意見があるようです。

逆にピアノに限らず初級者のうちは指使いが簡単な
ハ長調の課題曲で練習することも珍しくありませんが、
調が特定されることで結果的に基本周期が固定され、
絶対音感を意識していない練習でも絶対音感の習得に
つながる可能性も考えられるのではないでしょうか?

 

絶対音感の習得には相対音感が発現していないことが
前提条件と言われている一方で、

絶対音感習得の後であれば相対音感の習得は可能」

とも言われていますが、相対音感が発現しないことで
絶対音感が実現されていると考えるのであれば、

絶対音感習得の前であろうが後であろうが…」

と素朴な疑問を感じるのは私だけでしょうか?

 

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

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これは例えるなら、AさんとB君の話だったつもりが、
いつの間にか気付かない間にB君がC君に入れ替わり、
AさんとC君の話にすり変わっていたことに気付かず、
その矛盾が解けない、そんな小説を読んでいる気分です。

(次回に続く・・・)

 

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