合成波から取り出された周波数成分の分析が、
「人間の脳内でどのように行われているのか?」
についてはまだ科学的に解明されていないと思いますが、
ここでは、
「フーリエ解析」
に当てはめて考えてみたいと思います。
青い波はオレンジの波の2倍の周波数で、
紫の波はオレンジの波と青い波の合成波になります。
紫の合成波は一見複雑な波形をしていますが、
よく見ると同じパターンの繰り返しで
一定の周期を持っていることが分かります。
この周期を
「基本周期」
また、基本周期と同じ周期を持つ正弦波の周波数を
「基本周波数」
と言います(この場合はオレンジの波の周波数と一致)。
このとき基本周波数をXとすると青い波は2Xで表され、
例えばX=100Hzならば青い波は2X=200Hzになります。
この基本周波数と周波数成分の関係は、
「調、つまり調性上の主音と階名/移動ドの関係」
によく似ています(階名の実体は主音との周波数比)。
例えば調がト長調ならば階名「ド」は音名「g」に、
つまり調が与えられれば階名は音名に変換できます。
さらに基準ピッチが分かれば周波数に変換できます。
フーリエ変換は倍音成分を調べるときに使われますが、
倍音の「倍」は
「基音に対する比」
「sin ntのn」
に対応しています。
フーリエ変換と言うのは実は、
「周波数成分が基本周波数に対する比で表されるところ」
そして、
「基本周波数×nで求まる周波数よりもnと言う比」
が重要なのではないでしょうか?
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