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「絶対音感の終焉」

のんびり気ままにゴーイングマイウェイ ~Blog by 川本零~

絶対音感、相対音感にまつわるウソ、ホント(其の九)

 

絶対音感は音を1つ1つ個別に捉えるために
 音楽的な連なりとして捉えることができない」

これは絶対音感に対して懐疑的な人達の主張のようですが、
どうやらこの主張の根拠の1つとなっているのは、
絶対音感は移調した曲を同じ曲として認識できない、
つまり、

「別の曲に聴こえてしまう」

点にあるようです。

 

しかし、絶対音感上移調した曲が別の曲に聴こえてしまうのは、
全く別の理由だと私は考えています。

 

相対音感では移調しても周波数比を捉えるための観測点は
常に「調(調性上の主音)」になるため、

「クロマは変わりません。」

 

例えばメジャースケールはキーに関係なく

「ドレミファソラシド」

のクロマが認知されます。

クロマが同じであれば当然、感覚的に同じ曲として認知されます。

 

一方、絶対音感では移調すると周波数比を捉えるための観測点が
常に固定されているため、

「クロマが変わってしまいます。」

 

例えばCメジャースケールは

「ドレミファソラシド」

のクロマが認知されますが、Gメジャースケールでは

「ソラシドレミファ♯ソ」

のクロマが認知され、同じメジャースケールでも
キーによって違うクロマが認知されます。

クロマが違えば、感覚的に別の曲として認知されるのは
当然のことです。

 

なお、観測点の違いによる聴こえ方の違いは
こちらの記事を参照してください。

絶対音感と相対音感の違いをボールに例えると(其の一)

 

そして、もう1つ重要なポイントです。
ここでは簡単に「同じ曲」と表現していますが、

「では、一体何をもって同じ曲と判断されるのでしょうか?」

 

移調した曲は物理現象として見れば、
周波数が異なる明らかに別の曲です。

にもかかわらず、人間には同じ曲として認識されるのは、

「クロマが同じ」

だからです。

 

しかし、絶対音感では移調すると肝心なクロマが変わってしまいます。

では、トーン・クロマ次元でもなく、
もちろんトーン・ハイト次元でもないとすると、

絶対音感は何をもって同じ曲と判断しているのでしょうか?」

残念ながら私には分かりませんが、非常に興味のあるところです。

(次回に続く・・・)

 

絶対音感、相対音感にまつわるウソ、ホント

(其の一) (其の二) (其の三) (其の四) (其の五)

(其の六) (其の七) (其の八) (其の九) (其の十)

(其の十一) (まとめ)