と言う発言を時々見掛けることがあります。
確かに絶対音感があれば「70マイナス50」と計算することで、
赤いボールと青いボールの差が時速20kmだと分かりますが、
それは単に時速20kmと言う値を論理的に把握しているに過ぎません。
それは相対音感上、赤いボールが実際に時速20kmに見えること、
言い換えれば時速20kmと言う速度を感覚上で実感、体感することとは
本質的に全く意味が違います。
相対音感上、赤いボールはあくまでも時速20kmであって、
決して赤いボールから時速70kmと言う速度を
感覚上で実感、体感することはできないのと同様、
絶対音感上、赤いボールはあくまでも時速70kmであって、
決して赤いボールから時速20kmと言う速度を
感覚上で実感、体感することはできません。
また、
と主張する人もいますが、
もしこの2つの音感が共存可能だとするなら、
2つの観測点が存在することになります。
果たして人間が音高を認知する過程で、
つまり人間の感覚上に2つの観測点が存在し得るのでしょうか?
そのヒントは
「絶対音感訓練時における『移調のミス』と呼ばれる
現象にあるのではないか?」
と私は考えています。
なお、「移調のミス」はこちらの記事を参照してください。