「絶対音感の終焉」

のんびり気ままにゴーイングマイウェイ ~Blog by 川本零~

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絶対音感と相対音感の違いをボールに例えると(其の一)

 

みなさんはこちらのツイートを見たことがありますか?

絶対音感と相対音感の違いをボールでわかりやすく例えてみた。

 

今回は私の思い描いている絶対音感、相対音感像を
この例えに当てはめて考えてみたいと思います。

では、まず時速70kmの赤いボール時速50kmの青いボール
先ほどのツイートの例えに当てはめてみましょう。

 

f:id:raykawamoto:20141004202934g:plain

 

絶対音感では

「赤いボールが時速70km、青いボールが時速50kmだと分かる」

のに対し、相対音感では

「2つのボールがそれぞれ時速何kmかは分からないが、
 赤いボールの方が青いボールより時速20km速いのが分かる」

と言ったところでしょうか?

 

しかし、これは私の思い描く絶対音感、相対音感像とは違います。
どこが違うかと言えば、絶対音感と相対音感では

「観測点」

が違います。

具体的には絶対音感の観測点はそのまま変わりませんが、
相対音感の観測点は下図のように青いボールになります。

※実際には状況によって観測点は変わりますが、
 ここでは青いボールを観測点として話を進めていきます。

 

f:id:raykawamoto:20141004203032g:plain

 

相対音感では、つまり青いボールから観測すると、

「赤いボールが時速20kmに見える

ことになります。

 

相対音感と言うと、

「赤いボールと青いボールのが時速20km」

のように

「差が分かること」

だと思っている人も多いかもしれませんが、
相対音感の本質は

「赤いボールが実際に時速20kmに見える」

つまり、

絶対音感とは根本的に見え方(聴こえ方)が違う」

点にあります。

 

これは音楽的に言えば、

絶対音感は音名(固定ド)の概念で聴こえるのに対し、
 相対音感は階名(移動ド)の概念で聴こえる」

ことを表しています。

 

このとき、

「青いボールが赤いボールと同じ進行方向に
 時速50kmで進んでいる」

と言う情報が与えられれば、赤いボールは時速70kmだと
論理的に計算できます。

これは階名が分かっている状態で調(キー)が与えられれば、
音名を論理的に計算できるのと同じことです。

 

相対音感上の観測点(この場合青いボール)は音楽理論上の

階名の「ド」、つまり「調性上の主音」

に対応します。

 

f:id:raykawamoto:20141004202934g:plain

 

ちなみに相対音感の観測点が黄色の位置だった場合、
赤いボールと青いボールの速度を測らずして、

「どうして赤いボールと青いボールの速度の
 差だけが分かるのでしょうか?」

 

ここで下図のように時速90kmの緑のボールを追加します。

 

f:id:raykawamoto:20141004203313g:plain

 

絶対音感では

「緑のボールが時速90kmに見える」

のに対し、相対音感では

「緑のボールが時速40kmに見える」

ことになります。

 

次に下図のように3つのボールをそれぞれ時速10km減速します。

 

f:id:raykawamoto:20141004203529g:plain

 

絶対音感では

「全体的に時速10km遅く見える(見え方が変わる)」

のに対し、相対音感では

「見え方は変わらない」

ことになります。

 

これは曲を移調したときに、

絶対音感のトーン・クロマ次元では別の曲として認知される」

のに対し、

「相対音感のトーン・クロマ次元では同じ曲として認知される」

のと同じことです(「クロマ」とは?)。

 

例えば、絶対音感では

Cメジャースケール・・・「ドレミファソラシド」
Gメジャースケール・・・「ソラシドレミファ♯ソ」

とメジャースケールもキーによって違って聴こえるのに対し、
相対音感ではキーに関係なく、

メジャースケールは全て「ドレミファソラシド」

と聴こえます。

 

絶対音感は移調に弱い」

と言われる原因はここにあると考えられます。

 

さらに下図のように3つのボールをそれぞれ時速40km減速します。

 

f:id:raykawamoto:20141004203752g:plain

 

結果的に青いボールは時速0km(つまり静止状態)で、
絶対音感も相対音感も静止した位置から観測することになり、

「どちらも同じように見える」

ことになります。

 

これは、固定ドと移動ドが一致する「C Major(ハ長調)」の例
と考えることができます。

(次回に続く・・・)

 

クロマで迫る音感の正体 ~絶対音感の終焉~

クロマで迫る音感の正体 ~絶対音感の終焉~

 

 

実は絶対音感的な考え方」は非常に単純で直感的に分かりやすく、
絶対音感のない人もつい知らず知らずのうちに絶対音感的な
考え方をしてしまっていることがあります。

そこで本書は

絶対音感のない人はどう考えるべきか?」

についてクロマと言う概念を用いて、
図説を交えながら解説しています。

興味のある方は是非読んでみてください。

 

絶対音感と相対音感の違いをボールに例えると

(其の一) (其の二) (其の三) (其の四) (其の五)

(其の六) (其の七)