反固定ド/音名教育と言えば、
「東川清一先生」
の名前を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか?
私自身も東川先生の『移動ドのすすめ』、
特に第二部のウィリアム・グレイ・マクノートの
「視唱の心理学」
は『クロマで迫る音感の正体』を執筆するにあたり、
参考文献として何十回と読み直しました。
この視唱の心理学が書かれたのは1899年だそうですが、
今から100年以上も昔に既にこのような内容の文献が
存在していたことに驚きです。
みなさんも機会があれば一度目を通されることを
おすすめします。
ちなみにこれは私の勝手な推測ですが、おそらく東川先生は
「移動ド」
などと言う言葉は使いたくなかったのではないでしょうか?
そもそも、「『ド』が移動する」と言う考え方自体が
音を耳ではなく、
「目で捉えようとする人達の発想」
です。
また、元々階名の意であったシラブル、
「ドレミファソラシド」
を勘違いして音名として使ってしまった人達のせいで、
そのような本来必要のない用語が生まれてしまったとも
考えられます。
実は私自身、「固定ド/移動ド」と言う用語が大嫌いで、
極力「音名/階名」と言う用語に置き換えています。
非常に恐れ多いのですが、今思えば私は、
現代版マクノートの「視唱の心理学」
を執筆したかったのかも知れません。
視唱の心理学を読んだことがある方は
本書のところどころにそのエッセンスを
読み取っていただけたら幸いです。
興味のある方は是非読んでみてください。
固定ド/音名教育と天動説