「絶対音感の終焉」

のんびり気ままにゴーイングマイウェイ ~Blog by 川本零~

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絶対音感と相対音感の共存に関する考察(其の一)

 

幼児期に行われる絶対音感訓練の中で、
順調に訓練が進んでいる子供は聴音で

「音名の『ド』を『ド』」

と答えるでしょう。

しかし、順調に訓練が進んでいた子供でも
訓練が進むにつれて「調性上の主音」、つまり

「階名の『ド』を『ド』」

と答える子供が出てくるようです。

絶対音感訓練の中ではこれを

「移調のミス」

等と称して「悪い傾向」とみなされているようですが、
人間の成長過程から見ればそれは

「正常な脳の発達」

と言う話は以前にもしました。

 

ここで興味深いのは、
後者の子供は調性を捉える訓練を始めた訳でも、
と言うよりも調性と言う概念すら知らずに、
おそらく本人は今までと同じような感覚で
同じように答えているにもかかわらず、
自然と無意識のうちに調性を捉え、

「階名の『ド』を『ド』」

と答えるようになると言うことです。

本人からしてみれば、
今までと同じ感覚で答えているのに、
どうしてそれが間違っているのかが
分からない状態ではないでしょうか?

ここから推測すると、
 絶対音感者が音名の「ド」を「ド」と感じる感覚と、
絶対音感者が階名の「ド」を「ド」と感じる感覚は

「同じような感覚」

なのではと、

そして、この感覚がトーン・クロマで、
 絶対音感者のトーン・クロマ次元は「音名」に、
絶対音感者のトーン・クロマ次元は「階名」
対応していると私は考えています。

 

絶対音感相対音感は共存できる」

と言ったときにその実現方法は問わず、
ただ表面的な結果として

・階名を判別できる
・移調したメロディーが同じメロディだと判別できる
・移調した伴奏に合わせて歌うことができる

と言ったことを指しているのであれば、
共存できると言うことになるでしょう。

しかし、非絶対音感者が階名の「ド」を「ド」
と感じる感覚、またそれを実現するための

「脳の仕組みそのものを兼ね備えている」

と言う意味であるならば、話は変わってきます。

 

絶対音感者には非絶対音感者が階名の「ド」を「ド」
と感じる感覚そのものは分からないので比較もできません。

前者はそれが表面的な結果として実現されれば証明できますが、
後者を証明するのは容易ではありません。

私自身は共存と言えば後者をイメージしています。

それは階名の「ド」を「ド」と感じる感覚こそが

「本来の人間の感覚」

であって、仮に表面的に同じ結果が得られたとしても、
実現方法が違えばそれは

「似て非なる全く別の行為」

だと考えているからです。

(次回に続く・・・)

 

絶対音感相対音感の共存に関する考察

(其の一) (其の二) (其の三)