海外では日本ほど絶対音感への関心が高くないと聞きます。
また、『歌うネアンデルタール』によると、
「西洋では絶対音感への依存が言語学習にも音楽学習にも
有害だと考えられている」
とあります。
- 作者: スティーヴンミズン,Steven Mithen,熊谷淳子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/06
- メディア: 単行本
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その理由については、
「過剰に特化した分類枠」
と表現していますが、
これは絶対音感では移調したメロディが感覚的に
別のメロディと認識されてしまうのと同様に、
言語学習時に同じ言葉、同じイントネーションでも
話し手のピッチが違えば、
「同じ言葉として認識が困難」
になる危険性が考えられます。
また、同著には
「(言語学習に問題のある)自閉症や音楽サヴァンには絶対音感が多い」
と言う研究結果も取り上げられていますが、
「絶対音感の実現」と「脳の発達(未発達)」
との関連性、みなさんは気になりませんか?
また、こうした内容は
で取り上げたJulian Paul Keenan氏の
と言う研究結果との関連性も気になるところです。
絶対音感訓練は成功例の影に
「たくさんの失敗例」
もあったでしょう。
そうした失敗を繰り返し、訓練が改良され、
その成功率は上がっているのかも知れませんが、
そもそも
「どうしてそれで絶対音感が身に付く(維持される)のか?」
「その訓練が脳にどのような作用を及ぼしているのか?」
と言った肝心なことがよく分からないままに
訓練が実施されているのが現状ではないでしょうか?
絶対音感の終焉