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「絶対音感の終焉」

のんびり気ままにゴーイングマイウェイ ~Blog by 川本零~

絶対音感の終焉(其の二)

 

「其の一」で述べた通り、
私の考え方のポイントは非常に単純明快で、

「(周波数)を捉えるための基準、言い換えれば
 クロマを認知するための基準を『動かせる』『動かせない』

の一点だけです。

 

みなさんが思い浮かべる

絶対音感「相対音感」

と言う用語にはいろいろな要素が含まれていると思いますが、
その定義の曖昧さや余計な要素を議論から排除するため、
ここでは別の言葉を定義します。

 

まず、(周波数)を捉えるための基準を「動かせない」
つまり「基準が固定」された音感を

「固定音感」

 

そして、(周波数)を捉えるための基準を「動かせる」
つまり「調性上の主音を基準」とする音感を

「調性音感」

と呼ぶことにします。

 

「固定音感」には以下のような特徴があります。

を捉えるための基準が固定(あらかじめ「決め打ち」)された
 「スタティック(静的)」な音感
 また、自分自身が基準を持つ「自己完結型」の音感

・固定された基準との単純な関係性のため、
 音楽的文脈に影響を受けることなく、
 常に「確実に一意に」周波数が定まる(クロマを認知できる)

・トーン・クロマ次元がトーン・ハイト次元から「独立していない」
 →「ドレミファソラシド」を移調すると、
  トーン・ハイトがシフトするのと同時にトーン・クロマもシフトし、
  「ドレミファソラシド」が「ドレミファソラシド」ではなくなる

クロマは「音名」と対応

 

一方、「調性音感」には以下のような特徴があります。

を捉えるための基準が調に応じて(調性上の主音に)移動する
 「ダイナミック(動的)」な音感

・音楽的文脈に影響を受けるため、転調直後や調性が希薄なときに
 周波数比が定まらない(クロマを認知できない)

・トーン・クロマ次元がトーン・ハイト次元から「完全に独立」
 →「ドレミファソラシド」を移調してもトーン・ハイトがシフトするだけで、
  トーン・クロマは「ドレミファソラシド」のまま「何ら影響を受けない」
  また、移調だけでなく、基準ピッチの変更
  トーン・ハイトがシフトするだけでトーン・クロマは何ら影響を受けない

クロマは「階名」と対応

 

そして、もう1つ重要なこと。

絶対音感と相対音感は共存できる」

と主張する人もいますが、
周波数を捉えるための基準の違いによる定義のため、
この2つの音感、つまり

「固定音感と調性音感は共存できません。」

 

この2つの音感の違いはみなさんが思い浮かべる
絶対音感」と「相対音感」の違いに似ていませんか?

 

クロマで迫る音感の正体 ~絶対音感の終焉~

クロマで迫る音感の正体 ~絶対音感の終焉~

 

 

本書では2つの音感の違いを図例を交えて
詳しく解説しています。

興味のある方は是非読んでみてください。

(次回に続く・・・)

 

絶対音感の終焉

(其の一) (其の二) (其の三) (其の四) (其の五)

(其の六) (其の七) (其の八) (其の九) (まとめ)